観たり、聴いたり、思ったり
【演奏会】第七回 新・日本音楽抄(2023/2/26 国立劇場小劇場)

「第七回 新・日本音楽抄」を聴いてきました。
秋から建て替えで休館になる国立劇場での公演。
あと何回この国立劇場に来るかなあと来るたびに思います。

まあ凝った会でした。
照明やら大道具やらいろいろ使って、
こんないろいろ見せてくれる邦楽の演奏会って、今ないですね。

お手伝いではなかったので、リハなどの写真はないから
残念ながら凝りぶりをお見せできないのが残念です。

ちなみに、10年ぶりの開催ということで、さぞ大変だったろうと思います。
この10年でどれだけの人がいなくなってしまったか・・・。

でも今の国立劇場でできてよかったですね、と思いました。

【演劇】『ジョン王』を観てきました(2023/2/22 埼玉会館)

本当であれば、2020年に上演されるはずだった『ジョン王』。
『終わりよければすべてよし』のあとになってしまったが、ようやく上演できることになって本当によかった。

小栗君は大河ドラマもあったし、スケジュールも難しかっただろうと思う。

彩の国さいたま芸術劇場が改修に入ってしまって、埼玉会館でやることになってしまったのは、なんとなく残念だった。

 

ストーリーがいまいち理解できなかったな・・・。
原作本を読むか。

前半が特にわからなくて、休憩ちょっと前寝てしまった。
後半はそれなりにわかってきたんだけど。

 

シェイクスピアって時代もあるだろうけど、有名なもの以外はややこしい話が多い気がする。

これは以前に劇団の方から聞いたのですが、シェイクスピアの時代の演劇は最後は一応円満解決というか、丸く収まるように書かないといけなかったとか?(出典探せてません)
バッハの時代の音楽と同じで、最後は必ず長調で終わらないといけない、みたいなものか。

まぁ私には難解でした。

シェイクスピアにだって駄作もあっただろうし、よく上演されるものはやっぱり名作で、残っていても上演されないのはやっぱりそれなりなのではないかなと思う。

文楽や歌舞伎もそうだもんね。平賀源内はいくつか浄瑠璃を書いているけど、残っている・・・というか上演されるのは『神霊矢口渡』ぐらいで、しかもこれもあんまり上演されない。一度見に行ったことがあるけど、なんだかありものつなげただけな感じで、そんなに面白いとは思わなかった。

どこの国もどんなジャンルも、面白いものは残っていくけど、面白くないのは人気が出なくて、残っていかないのだなと思った。

【映画】「THE LEGEND & BUTTERFLY」感想。ネタバレあるかも。

『THE LEGEND & BUTTERFLY』見てきました。

キムタクの織田信長は合うと思ってました。昔から。
しかしそのキムタクをしのぐど迫力なのが綾瀬はるかの濃姫でした。

濃姫が信長を背負い投げでぶん投げるシーンとか、見てて気持ちがいいぐらい(笑)
軍略にも口を出すのも、さりげなくてかっこいい。

これは濃姫が主人公なんじゃないだろうか。

時代劇だったけれども、ラブストーリーとして描かれていると思います。
お互いに思い合ってるのに、素直に言えない、言わない。そういうところが実は見どころなのでは。

実際、合戦の場面とかはそう多くはなかったし、
むしろ信長と濃姫のやりとりの方がメインだった。

想像の「実は信長は生きていた説」シーンも、幸せな二人で。
それはかなわなかったわけですが。

最後の信長の「是非に及ばず」はあそこで言う言葉なのかな。
ちょっと悩んでしまいました。

蘭丸が染五郎くんだったのは、似合いすぎていて、もう言うことがありません。
恐れ入りましてございますなキャスティングです。

家康のキャスティングにはびっくりした。わからなかった。

公式ページ
THE LEGEND & BUTTERFLY

【映画】「鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」(2023/2)*ネタバレ注意

先日、「鬼滅の刃 遊郭編」の話になり、
「子どもに遊郭の話とかアニメとはいえ映像で見せていいんだろうか」
という話が出たので、どんなもんかとテレビ版の「遊郭編」を一気見しました。

おまけつきでしたよ。「上弦集結本」

2月だからか、節分カードも。

一気見すると、この続きが見たいから、映画も見るか、と、そういう流れです。

前回もこれだけ話題になってるからちょっとだけ見てみるか、と思ったら
テレビ版立志編を一気見してしまい、映画の無限列車編を見ています。

なので、ここまでくるともう毎回全部見ますね。
刀鍛冶の里編も、全部終わったころにアマプラで一気見するでしょう。

しかし、映画は、これまでのダイジェストに遊郭編の第10話と11話、
それと刀鍛冶の里編の第1話。だったのです。

ちゃんと画面に「第〇話」って出ましたからね。
前回の「無限列車編」みたいに一応話が完結するのかと思ったら
「第1話」と出ました。

正直こういうやり方はどうでしょうね。ちょっと納得がいかない。
これでまた第1話からテレビでやるんでしょ? ずるくないですか?

確かに上弦集結のシーンはありましたけど、とりあえず紹介されただけって感じでした。

まあそれでもきっと見てしまうんですけどね。

 

疑問だった「子どもに遊郭なんか見せていいのか」については、
別にこれ、「遊郭」って言ってもいいけど、吉原という必要はなくない?
というのと、遊郭がどんなところかは、知らない人にはまったくわからないだろうなという結論です。
だから子どもも別に何とも思わないかも。せいぜい、キャバクラぐらいの感覚?かなと。

あと毎回この手のことで言うけれど、吉原で津軽三味線はないから。
画面上正しく撥を持っていたのはいいけれど、それっぽく弾いても、その音は津軽三味線だから。
ちゃんともっと江戸(東京)の三味線にしてくださいよホント。津軽三味線って青森よ。わかってるのかなあ~。

三味線と一口に言いますが、ジャンルで楽器の拵えが違うんですよ。
楽器そのものも、撥も、駒も、胴かけとか、糸とかそういう小物に至るまでみんな違うのです。

あと時代考証ね。大正時代って謳っちゃってるから、大正時代の吉原を調べてもらいたかったなあ。
あんな派手な吉原は文化文政のころでしょう。大門もあんなんじゃないはずだし。
「吉原」って言わなければボロも出ないし、架空の遊郭ということでアニメだから済ませられるのに。

でも次作もきっと見ます。

ストーリーは悪くないんだよね。途中に挟まる、笑いを取る場面は不要だと思うけれど。
それぞれの鬼のエピソードも、とてもよく描かれていて、いいアニメだと思ってます。

【歌舞伎】二月大歌舞伎 第二部鑑賞(令和5年2月)

二月大歌舞伎第二部に行ってきました。

演目は『女車引』『船弁慶』です。

3階席東で見ました。花道が見たくて。しかし、花道は見えるけど地方は見えないし、
舞台上手は全然見えないので、やっぱり高くても2等を取らないといいものは見られないかな・・・。

『女車引』は『菅原伝授手習鑑の「車引き」を題材に、松王丸、梅王丸、桜丸の妻である千代、八重、春が踊ります。
衣裳でそれぞれがわかります。やはり松王丸の妻、千代は見ればそれとわかります。
「車引き」みたいに喧嘩はしませんよ。

「女〇〇」という演目は結構あって、それぞれに工夫があって面白いです。
特に元の題材を知っていればなおさらです。

 

『船弁慶』は富十郎さんの十三回忌ということで、鷹之資君がつとめました。もう23歳なんですね。
踊りは上手でした。でも台詞がなあ。ちょっと棒。もったいないなあ。


後ジテの知盛の霊とかよく頑張っていたと思うのですが。

【コンサート】小曽根真featuring NoName Horses「THE BEST」(2023/2/4 ウェスタ川越)

ビッグバンドって昔々は流行ったけれど、聴く機会が減ったと思う。
ここ最近はディズニーシーのアトラクションで聴くぐらいでした。

なので、とても久しぶりにビッグバンドの演奏を聴きました。

 

やっぱり好きです。

初めからもう楽しい。金管楽器ばかりだから音も大きいし、リズムもいいから、自然に体が動いてしまう。

昔見た、「グレン・ミラー物語」という映画を思い出しました。
なかなか見る機会はないけど、サブスクで探してみよう。

「グレン・ミラー物語」
https://filmarks.com/movies/6264

アマプラで見られますね。見よう。

パッケージもありますね。


「グレン・ミラー物語」DVD

 

話は戻ってビッグバンドは楽しい。そして、小曽根さんがいつもに増して楽しそうでした。
いつでも楽しそうですけど、18年もやってるぐらいだから、本当に楽しいんだと思います。

JAZZにもいろいろジャンルがあって、私は割とどれも好きだけど、
古いのが好きな人間だから、スタンダードとかこういうビッグバンドとかが好きなのです。

No Name HorsesはBEST盤を出しました。


THE BEST(CD2枚組)

おすすめです。

セットリストはこちらでした。

 

【予約受付中!】『桜姫東文章』Blu-ray、DVD 仁左衛門・玉三郎(2023/4/26発売)

篠山紀信撮影のポスターがとても美しく、コロナ禍でも連日満席になった『桜姫東文章』。
シネマ歌舞伎にもなって映画館でも観られる仁左衛門さんと玉三郎さんの『桜姫東文章』。

Blu-ray化、DVD化が発表されました!
ただいまアマゾンで予約受付中です!
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私は、コロナ中ということもあり、都内に出るのが嫌だったので、歌舞伎座には行けませんでしたが、シネマ歌舞伎で観ました。

お二人とも70すぎとは思えないほど美しい!そして濡れ場がエロエロ!いや、露骨なシーンはないんですよ。でももうすごいんです。是非見てください!

シネマ歌舞伎で観た時の感想がこちら。
https://www.arekore.space/2022/04/09/cinema-kabuki-sakurahime1/
https://www.arekore.space/2022/04/29/cinema-kabuki-sakurahime/

【コンサート】海野雅威solo and Talk(2023/1/23 渋谷区文化総合センター大和田さくらホール)

海野雅威(うんのただたか)さんをご存知の方も多いのではないかと思う。
2020年、コロナ真っ盛りの頃、ニューヨークで、コロナを流行らせたのが中国人だということで、
向こうの人は中国人も日本人も韓国人も見分けがつかないから、
「中国人は出ていけ」と8人の若者から暴行を加えられ、ピアニストの命ともいえる右肩を複雑骨折。
2度の手術と長いリハビリを経て、復活したジャズピアニストだ。

アジア人へのヘイトもあっただろう。よくわからない。

とにかく、無事ピアノの演奏ができるようになった海野さん。

ピーター・バラカンさんとの対談もあり、いろいろ考えさせられるコンサートだった。
バラカンさんも「僕が『ガイジン』と言われるのと同じですよね」と言っていた。

演奏曲目は次の通り。

全然決めていなかったのか、その場の雰囲気で決めたみたいだった。

最後の曲は「何がいいかなぁ、ブルースがいいですよね。即興でやります」
ということで、タイトルもまだ何も決まっていないので、「Blues」。

CD買って帰ってきました。サイン会も並びたかったけれど、ちょっと夜が遅いんでね。
田舎者なので、サイン会には並ばず、失礼しましたよ。

NHKスペシャルで特集が前にあったので、その予告編のYouTubeがこちら

海野さんのCDはこちらから。そんなことがあったとは思えないほど元気をもらえるCD。

get my mojo back

そうそう、バラカンさんはYMOとも交流が深いので、高橋幸宏さんが亡くなって、って話もしてました。
細野さんが追悼メッセージをTwitterに英語であげたいから訳してくれって連絡があったそうで。
音楽は人と人とをつなぐね。

【演奏会】女流義太夫演奏会1月公演(2023/1/22 紀尾井小ホール)

2023年最初の公演仕事は女流義太夫演奏会でした。
22日まで公演仕事はなかった・・・。やばいよなあ。
公演自体が少ないということもあるけれど。

めずらしく1月から紀尾井小ホールでの公演でした。

紀尾井は勝手知ったるなんとやらで、打ち合わせも今月は特に変わったことがなかったため、
電話とメールで済ますことができ、しかもホールに入ったらもう完璧。

スタッフさんとの信頼関係は本当に大事です。

紀尾井小ホールは5階なので、非常に眺めがいいです。
晴れていれば、というか雲がなければ富士山がきれいに見えるのですがこの日は残念ながら見えませんでした。

演奏は『絵本太功記』から「夕顔棚の段」と「尼ヶ崎の段(前)」
『碁太平記白石噺』から「浅草雷門の段」と「新吉原揚屋の段」
チラシに書きそびれたのですが、「浅草雷門の段」は女流でやるのは相当久しぶりだったそうです。

あとは今月から「宵ぶれ」が復活しました。
休憩中に、次の月のお知らせを幕内からするのです。

私は女流義太夫は口上と、宵ぶれがあるのがやはり「らしい」と思います。
コロナで手伝いを減らしたり、一斉に並んで大声を出すことに懸念があったために宵ぶれができなかったのですが、
まぁコロナ感染者は相変わらず多いけれども、

「なにとぞ来月も賑々しくご来場、御願いたてまつりまする」チョン!

 

【演奏会】邦楽名曲選II 鎌倉~安土桃山 国立劇場第204回邦楽公演(2023/1/14)

国立劇場さよなら公演 邦楽名曲選II 鎌倉~安土桃山

正月は国立劇場では必ず三曲公演と長唄公演がありましたが、
今年の秋から建て替えにはいるため、昨年秋から
「未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 初代国立劇場さよなら公演」
として、さまざまな見ごたえのある公演を行っています。

その第二弾として、今回の公演がありました。

公演時間がとても長く、びっくりしましたが、
演目内容はとてもいいので、聴きごたえがあるものでした。

しかし、国立劇場は去年も思ったけれど、なんだか地味になっていますね。
もう建て替えが決まっているからか?

昔は国立劇場に見に行くと、「わー、さすが国立」と思ったものですが・・・。