観たり、聴いたり、思ったり
第19回竹本越孝の會(令和5年8月26日 紀尾井小ホール)

8月26日、第19回竹本越孝の會が開催されました。

ずいぶん前から、
「中村梅乃さんにお願いして、一緒にやってもらうことになったんだけど、ホールのことがわからないから、相談に乗ってほしい」
と越孝さんからご依頼をいただき、
そりゃもう私でできることなら、とお引き受けしました。

結構ギリギリまでどんな会になるのかわからず、イメージができませんでした。
お稽古にも立ち会わせていただきましたが、それでも舞台上で、どうなるのか全然わからず。

写真は舞台袖のモニターのものです。また、梅乃さんには許可をいただいていませんので、
モニターの写真と言えども私のブログにアップすることはできないのでご了承ください。

私は音楽の舞台進行しかしたことがないので、演奏の最中に山台が動くとか、
(この山台が演奏中下手へ移動し、上手から梅乃さんが出て芝居をします)
役者さんが出てくるとか、初めてのことばかりで、
ひさしぶりに緊張しまくり、リハではボロボロ。
でも、オバサンになって、ついた図太さでなんとか本番乗りきりました。


照明も道具もみんな外部の方。素晴らしい方々と並んで舞台進行と名前を入れてもらえたのは誇りに思います。


非常に面白い会でした。そして貴重な会でした。
すごく勉強にもなりました。

越孝さん、来年は芸道50年ということで、どんな会をされるのでしょうか。
今から楽しみです。

【コンサート】塩谷哲×東京フィルハーモニー交響楽団 塩谷哲デビュー30周年(大宮RaiBocHall 2023/7/29)

JAZZピアニストである塩谷哲さんと、大好きな指揮者である川瀬賢太郎さんだったし、
場所は大宮とすごく近いし、しかもさいたま市民割引があったので、見つけてよかったこのチラシ
大宮は駅にはよく行くけど、街を歩かないから、たまたま知って、ラッキーだった。

デビュー30周年かあ、私が塩谷さんを知ったのは、小曽根さんとのDUOからだから、もう20年以上前になるのか。

そして、最近追いかけている指揮者の川瀬賢太郎さん。相変わらず、熱い指揮で、とてもよかった。

曲目はラプソディ・イン・ブルー以外は全部塩谷さんの曲で、
オケバージョンになっていた。

どの曲もオーケストレーションが素晴らしくて、ちょっと感激した。

特に「交響的エレジー」はちゃんと4楽章からなるオーケストラ作品になっていて、
元が小曽根さんとのコンサートのために書いた、つまりピアノDUOのための曲とは思えないほど
素晴らしいオーケストラ曲になっていて、素晴らしかった。

編曲者が誰とは書いていないので、ということは、塩谷さんがオーケストレーションしたのか。
と思って、その才能はすごいな、とプロフィールを見たら、芸大作曲科卒。
あ、作曲科卒なのね~。道理で。

いや、もう「交響的エレジー オーケストラver.」は再演求む。CD化も求む。

とにかく素晴らしかった。
川瀬さんの指揮もすごく合っていた。ぴったり。

久々に満足のオケを聴いた。

客席には仲間もたくさん来ていて、みんな大宮まで来てくれるんだなあと思った。愛が詰まってる。
「お兄」こと、小曽根さんも来ていて、小曽根ファンの私は「えええ」という変な声が出てしまった。
お兄が来てくれてよかったね、塩谷さん。

アンコールはこちら

「兎、波を走る」鑑賞(2023,7,12東京公演鑑賞)

NODA MAPの「兎、波を走る」を観てきました。

東京公演の後、大阪、博多と公演が続きます。

野田さんの芝居は夢の遊民社の頃は面白いと思ってました。

でも、こちらがわかってなくて、面白いところばかりを見てただけのような気がします。

NODA MAPになって、何度も見に行っていますが、
正直「難しい」「抽象的」と思っていました。

最近はその「抽象的」がなんだか突然「現実的」になって、
明らかに「あのこと」を言っていると思うようになりました。

見る姿勢が変わっただけかもしれません。

でも、「野田版桜の森の満開の下」とかも抽象的といえば抽象的でしょう?

だけど、見れば見るほど心に刺さるのは自分が年齢を重ねてきたからかもしれないです。

今回も「兎、波を走る」というタイトルは全く分からず、でも野田さんだからと思ってチケットを取りました。

取って大正解でした。

抽象的、だけど、間違いなくそのことを言っている。

そういう芝居なのです。

野田さんは言葉の使い方もうまい。言葉って本当に、勝手に変えて、本来の芝居の意味を変えたりする羽目になったら一大事だけど、

今回はやはりテーマが重いせいか、あまり遊べなかったのではないかという気もします。
野田さんの脚本が、役者を遊ばせなかったのかもしれません。
野田さんも出演だったけどほとんど遊んではいなかった。
それだけテーマが重いということです。

今、野田さんの芝居が面白い。
面白いというか、問いかけている。
ただの娯楽じゃない芝居。

しかし、松たか子はすごい役者だね。
前から思ってたけど、本当にすごい。
松たか子が出る芝居を全部見たいという気にさせる。

高橋一生君もすごい。前もNODA MAP(「フェイクスピア」)で見たけど、あの時もよかった。

芝居に行く余裕がなくて、あまり行っていないけど、
芝居は一期一会だから、見逃したくない。

ぎだゆう座(令和5年6月1日 お江戸上野広小路亭)

二日続けての義太夫三昧。

毎月定期公演で仕事してるから聞いているとはいえ、
それ以外で前日は紀尾井の文楽、そして今日は若手の会のぎだゆう座。

自身も義太夫を習っている方で、しかも前日の紀尾井でも一緒で、ぎだゆう座でも一緒になった方によれば、
「もはや部活」
ということだそうで、これは「義太夫部」らしいです。

京之助の「妙心寺の段」を聴きに行きました。
以前、初めて「妙心寺の段」を語ったとき、頑張ったなとは思いましたが、
まだまだいっぱいいっぱいだな、余裕がなさすぎるな、終わりの方しんどそうだな、
と思ったので、あれから数年経って、どれくらいになっているかの確認でした。

よく頑張っていたと思います。
しっかりと最後までもってたと思いました。安心。

【文楽】和生・勘十郎・玉男三人会(令和5年5月31日)紀尾井ホール

5月31日、紀尾井ホールに文楽を見てきました。
昨年、「和生・勘十郎・玉男三夜」として3年続きで始まった紀尾井ホール主催の会ですが、
今回は昼間にやることになったので、「三夜」から「三人会」に名称変更になりました。

演目は『恋女房染分手綱』の「重の井子別れの段」と『伊賀越道中双六』の「千本松原の段」でした

三人会なので、あんまり登場人物が多いと困るということや、
時間の関係などもあって、
まぁ重の井子別れはあれくらいでもいいかなと思いましたが、
千本松原は「短いな~」と思ってしまいました。いきなり、あのテンションには持っていけない

おそらく紀尾井に文楽見に来る人はほぼ内容を知っている人だから問題ないでしょうが、
そうじゃなかったら、前段の話がわからないと、なんだかわからなすぎる展開。

いやいや、義太夫は「実は」みたいなことがたくさんあるので、話がややこしいです。

しかし、関西舞台さんのあのホールを文楽ができるように作ってしまう技術は本当に素晴らしい。

国立劇場が建て替えになるため、来年からは文楽はあちこちへ流浪するわけですが
シアター1010(せんじゅ)、日本青年館、あとKAATという話も聞いています。
どこも搬入や楽屋が文楽の人たちがやりやすいようにはできていないと思いますが、
頑張って東京公演続けてください。
KAATは東京じゃないですけどね・・・。

スマートリングを買いました。

スマートリングを買いました。

理由は後に書きます。今日はどうしても欲しかったスマートリングを手にしたので、
いつもは演奏会や演劇や本の感想なのに、商品の感想を書いてしまいます。

SOXAI RING

買ったのはSOXAI RINGです。事前に指の太さを図るキットが届き、そのあと商品が届くようになっています。
時間はちょっとかかりました。
しかし本日届きました!嬉しい!

結構太いなと思いましたが、まぁこれで健康チェックが出来たり睡眠状況がわかるのだから
あまり細いリングでは難しいだろうと思いました。

使用にはSOXAIアプリが必要

使用するにはSOXAIアプリをスマートフォンにインストールする必要があり、
インストール後にリングとペアリングさせなければなりません。
ブルートゥースは必須です。

充電も簡単

充電は商品に付属の置き型の充電器でできます。
USBなので、パソコンを触ってる時間が長い私はその間に充電しておけば大丈夫そうです。

だいたい1週間くらいは持つようなことが書かれていました。

デザインはシンプルだけどちょっとごつい

デザインはいたってシンプル。
男性なら問題ないとは思いますが、女性にはちょっとごついかもしれません。
私は細いリングが苦手なのでちょうどいいです。

思っていたより軽い

結構ごつい割に軽いです。装着していて全然邪魔になりません。
付けてる感もそんなにありません。

水にも強い

水にも強いとのことなので、家事にも影響ありません。
手を洗ったり炊事したりするたびに指輪を外すのは面倒ですから。

スマートウォッチからの解放

何よりも私はスマートウォッチから解放されたかったのです!
時計は何種類か持っていて、スマートウォッチもあってもいいですが、
オシャレじゃないので、気に入らなかったのです。
場面場面で違う時計をしたいじゃないですか。

それと、私は家の中で時計をしていたくないのに、
寝ている時まで時計をしていなくてはならなかったため、
(睡眠時の心拍数などを管理する必要があったため)
非常に慣れるまで苦労しました。
だいぶ慣れましたけど、やはり外したい。

指輪は一日してても気にならないですけどね。

 

かっこいいので見てみて!
公式HPはこちら https://soxai.co.jp/

他にもスマートリングは結構あります。
Amazonで見るとこんなに。 https://amzn.to/454kc9x
是非いろいろくらべてみてください。

【演奏会】女流義太夫演奏会5月公演 鶴澤津賀寿人間国宝認定記念公演

2023年5月7日(日)、GWの最後の日に、
女流義太夫演奏会5月公演として「鶴澤津賀寿人間国宝認定記念公演」を行いました。

私はいつものごとく、舞台監督。
結構な数の人を舞台に上げなければならず、本当に並ぶのか心配でしたが、何とかなりました。

楽屋はごったがえしており、居場所がないので、ずっと舞台袖におりました。

囃子方さんが、蔭囃子も入れてくださることになり、ぐんと豪華で、格式高い感じの演奏会になりました。
また芝居っぽさも出て、ありがたかったです。

こちら2曲目ご祝儀曲「寿詞繭依絲」の舞台の並び。

なにより、紀尾井小ホールを満席にできたことは本当に感謝しかありません。
チケットが買えなかった方もいたくらいで、こちらとしても早々に完売になってしまったため、
ご案内すらできない方もいらして、申し訳ございませんでした。

今、義太夫協会の広報部にかけあって、期間限定でYouTube公開できないか打診中です。

とりあえず、ご報告と、御礼と、当日の雰囲気を少し感じていただくために写真を少し。

「寿詞繭依絲」の本番前、チェック中。

ずっと舞台袖にいましたので、モニターの画面で申し訳ありません。「寿式三番叟」「寿詞繭依絲」です。
「壺阪観音霊験記」は撮れなかった。(出入りがあったので、そのことで頭がいっぱいだった)

寿式三番叟

寿詞繭依絲

 

とてもいい演奏会でした。

ひとつ、言うとするならば。
本来なら絶対いなくてはいけない鶴澤寛也がいなかったことだけが悔やまれます。
楽屋を覗いても何かが足りない気がして、いつもうるさいくらいにいろいろ言ってくる寛也さんがいない、
ということがこんなにも寂しいかと、あらためて痛感しました。
でも天国支部で、応援してくれたと思います。きっと「悔しい!私も出たかった!」と思っていると思います。

 

 

2023年4月まとめ(今月も何も書けなかった)

今月も年度始めだからか忙しくしていました。
ライターの仕事で1万字という案件が来たのも大きかったです。大変でした…。

4月は本業の仕事はあまりありませんでした。
4/9ひさ美会の受付(ホントに写真が1枚も撮れなかった)
4/16の山田流箏曲協会百周年記念演奏会受付
4/20女流義太夫演奏会4月公演


以上です。受付とかだと写真撮ることもできないんですよねー。
16日の山田検校像(わざわざ江の島神社からお出ましに)だけは撮りました。

遊びは従兄弟家族と花見に行ったことと、
巨人ファンの親友と東京ドームに野球を観に行ったこと。
これは私が松田宣浩選手のファンで、彼が巨人に行ったから。タオル買ってみました。
それくらいだな。

あとはライティングとテープ起こしをしておりました(今もしてます)。
テープ起こしっていろんなこと知ることが出来て勉強になりますし、
「へー、そうなんだ」っていうことがたくさんあって、ためになります。
守秘義務があるので書けませんけどね。
でも一般の人より早く知ることになることが結構あります。

あ、そうそう誕生日を迎えたので年を取りましたー。
親友から花束をもらいましたよ。

そうそう、20日に神田で降りたら神田祭の幟が出てました。
「神田祭かぁ」と思いました。


5/12からですね。
久しぶりに盛り上がりそうですね。


神田祭特設サイト
https://www.kandamyoujin.or.jp/kandamatsuri/

 

あと最近公開された記事を載せておきます。
THE GATEさんで記事を書かせていただきました。
■【盛岡観光で訪ねたい場所16】-盛岡は歴史と文化の街。自然豊かでレトロな街。
https://thegate12.com/jp/article/525

■岩手観光、まずはどこに行く?-タイプ別王道スポット14【随時追加】
https://thegate12.com/jp/article/526

坂本龍一さんが亡くなってただ悲しい。昔の本を引っ張り出してみた

3月28日に坂本龍一さんが亡くなった。
発表は4月に入ってからだったけれど。

私はYMOを幼稚園から聴いていて、ずっと好きだった。
そして3人の中でも坂本龍一さんがとにかく好きなこどもだった。
しかしYMOはカセットとレコードでしか持っていないような気がする・・・。

ビールのCMをやってた時、酒屋さんに頼んでポスターをもらって部屋に貼っていた。
シンセサイザーも龍一さんが宣伝してたので、それを買った。

あと、知ってる人もいるかと思うが、村上龍さんとも親交があったので、(私は村上龍さんの本も大好き)
対談本、鼎談本も何冊か出している。

中でも「EV.Cafe」は高校生の時すごく影響を受けた本だった。
鼎談をしている相手が面白い。初版が1985年だからみんなまだ若い。

吉本隆明
河合雅雄
浅田彰
柄谷行人
蓮實重彦
山口昌男

この人たちの本も続けていろいろ読んだ。ちなみに「EV.Cafe」の21世紀版も出ている。
そのほか「モニカ」「友よ、また逢おう」がある。

坂本龍一さんからは音楽だけじゃなくて、もっと違うものもたくさんのことを
教えていただいたように思う。


知り合いが龍一さんと懇意で、「絶対会いたいから、チャンス作って!」とお願いしていたのに、
その知り合いが数年前に亡くなってしまい、弔辞は代読だったけれど、龍一さんだった。

高橋幸宏さんも逝ってしまい、
続くように坂本龍一さんまで逝ってしまって、
一番年上の細野さんがかわいそうじゃないか。

でもYMOは歴史に残る音楽を作ったし、坂本龍一さんも歴史に残る映画音楽を作った。
これからも流れ続けるだろうし、みんなの知ってる音楽として生き続けると思う。

ああ、でも寂しいなあ。悲しいなあ。

3月まとめ(忙しくて更新できなかった)ごめんなさい

毎年3月は忙しいのですが、ことしの3月は例年の忙しさとは違う忙しさでした。
気持ちの上でも落ち着かないので、ブログを書く時間が取れず、
結局4月に入ってしまったので、3月分はなにがあったかだけをまとめることにします。

忙しかった理由は公演が特別いっぱいあったとかではなく、
ライターの仕事がなぜか結構取れて、6本記事を書くことになってしまったからです。締め切りとの戦いでした。
それからライター検定2級を受けるために勉強をしていました。それが全部重なったので忙しかったのでした。

そのおかげか3月で業務委託契約が2本取れました。在宅でできる仕事です。これは助かりますが、どのくらい
月々来るのかがわからないので、まだ安心できません。

3月3日に鶴澤寛也さんが亡くなり、茫然自失、今でも信じられません。
毎年やっていた「はなやぐらの会」はもうないのかと思うと、悲しくてなりません。

3月4日、初めて取材というものをして、取材記事を書きました。

3月5日、結城座さんの「荒御魂新田神徳」を見に行きました。面白かったです。
2時間15分義太夫出たまま。休憩なし、途中で引っ込むこともなし。最長ではないでしょうか。
話も面白かったし、むしろ『神霊矢口渡』より面白いのではないかと思いました。

3月9日、芸術選奨の授賞式に参加してきました。お手伝いしている山登松和師が受賞されたので。

 

3月11日、第74期義太夫教室卒業発表会・卒業生演奏会がありました。コロナ前よりは番数も少ないのですが、
やはり朝から晩までなので、結構疲れます。
でもなにより、舞台の幕が故障していて、使えなかったので急遽やり方を変えるしかなかったというところがきつかったです。まあなんとかなりましたが。

3月13日、紀尾井主催公演の「河竹黙阿弥の女たち」を聞きに行ってきました。本来は御簾内でやる下座を舞台上で見せてもらえて楽しかったです。

3月16日、翔の会視聴会でした。事前に聞けるのはありがたいですね。

3月17日、新日フィルのマチネに行きました。小曽根さんの作曲のコンチェルトが初演だったからです。そのあと、田町まで行って鶴澤三寿々さんの会を聴きました。これまでに作曲したものの演奏会でした。

 

3月23日、さいたまスーパーアリーナで行われた世界フィギュア選手権を見に行きました。朝から夜まで。ぶっ通し。ペアフリーと、男子ショートでした。おかげでりくりゅうペアの初優勝を見ることができました。快挙です。

 

3月25日、国立劇場では邦楽演奏会をやっている中、わたしは大稽古場で4月9日に行われる「ひさ美会」の総浚いに立ち会ってきました。舞踊の会のお手伝いはほとんどしたことがないので、勝手がわからず、色々大変そうです。

3月28日、「翔の会」本番でした。いろいろありましたが、なんとか終わらせることができました。

こんな感じ!写真も整理できていないしもうなんだかわかりません!
こんな中、本を3冊も読んでいました。主に移動中に読んでいました。移動が多かったということですね。

  

4月はほとんど出ないので、本が読めないかもしれません。