【演奏会】平家物語の世界その5壇浦の悲劇 紀尾井小ホール(2021年9月10日)

平家語り研究会の発表ももう5回となりました。

私は1回目からお手伝いさせていただいており、聴かせてもいただいていましたが、

昨年までは、舞台進行は薦田先生と出演者とホールの舞台さんにお任せしており、(というのは、そんなに緞帳の上げ下ろしがなかった、ということもあるのです)私は受付だけに集中していたのですが、今回は緞帳の上げ下ろしと照明のこともあったため、舞台進行もさせていただきました。(写真は緞帳のタイミングのメモ(笑))

私が言うのもおこがましいですが、第1回の時から比べたら、とても上手になっている3人。物語も有名な部分ではありましたし、詞章もプログラムをずっと見ていなくても入ってくる演奏でした。

3人とも美声の持ち主ですし、本当に聴きごたえがあります。

平家はずっと言葉が続くので、はっきりとその言葉が聞こえてこないと、伝わらないのですが、

「壇浦の悲劇」は伝わったと思います。

サブタイトルとして使った「浪の底にも都の侍らふぞ」は有名なところです。

平家は言葉が美しいし、聴かせるための工夫なのか、途中には「からからと」「しずしずと」「ゆらゆらと」などの繰り返す言葉が多いところがあったりします。

一応、演目が決まると、岩波文庫版「平家物語」を引っ張り出して、その部分だけは確認するのですが、『平家正節』と文庫版では(文庫版は「覚一本」とも違うようです)全然違い、比べるのも面白かったりします。『平家正節』の方がドラマチックになっています。

紀尾井小ホールではできないのですが、本当は浪の底に沈むところから、照明の青を揺らしたかったなー。紀尾井小ホールは青の照明しかできないので、海の底らしくバックは青にしてもらい、楽しい物語ではないので、少し暗めにしてもらいました。

平家語り研究会のHPも最近リニューアルされました。

https://heike-katari.com